ダディ・ア・フュー
2006/11/23 木もはや衝撃的と言って良いほどのレベルで何もやる気がおきない。
映画が出るたびに全米が震撼するように、呼吸をするように、何もしない。
親父が正体不明の奇病にかかり、この一週間ずっと家できゅうりを食べたり、トマトを食べたりしている。
親父は仕事が趣味の人だから家にいても何もする事がない。
当然家事も出来ないのできゅうりを食べる他ないのだ。
そして食事の時はいつも同じ話をする。ボケてしまったわけではなく、父は口数だけでなく話題も少ないのだ。
ついでに言うとボキャブラリーも少なく、『団塊の世代』を『男根の世代』と覚えてしまい、本人の図らぬ形で下ネタを展開しては自らの知識量の乏しさを露呈させてしまうチャーミングな一面もある。恥ずかしチャーミング。
そんな黒髪が少なくなってきた父が食事の時にする話は大抵、仕事話、不況の話、そしてきゅうりの話だ。
父は知っている食べ物も少ないので、(というか、舌が貧相なので)きゅうりとトマトとモンゴイカ位しか食べたい物がない。
安く、量が多く、歯ごたえのある物が好きなのだ。
果物と野菜はほぼ例外なく好きなので、昆虫と似た食性を持っていると考えてほぼ間違いない。
そんなバッタのような父が体を壊してしまっては数少ない肉親の立場としても困るので、少ないやる気を振り絞っておいらはきゅうりを買いに行くのだった。